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理事長挨拶

東京福祉大学教授 田上 不二夫

日本カウンセリング学会の法人化を迎えて

日本カウンセリング学会は50周年を迎え,これを機に法人化することになりました。単に学会の名称が変わるだけではなく,本学会の社会的任務を明らかにし発展していく必要があります。
50年前,日本応用心理学会の相談部会が独立して「日本相談学会」が創設されました。理論や領域を超えて多くの同志が入会しました。日本のカウンセリングを発展させ,日本社会に活動を広げようとしたのです。この間にいろいろな学会が新しくでき,カウンセリングが各領域に展開していきました。公認心理師の養成も始まります。いま一度,本学会の社会的任務を考えることが必要です。
日本カウンセリング学会の特徴は,①カウンセリングとサイコセラピーの実践を基盤とする研究と,②科学的根拠に基づいたカウンセリングを実践するカウンセラーの養成と認定にあります。わが学会のアイデンティティーはここにあります。
法人化にあたって,認定カウンセラー資格を科学者-実践家モデルからの見直しをしています。クライエントから多面的・多角的に情報(データ)を集め,多様な理論を参照しながら生物-心理-社会モデルによってクライエントの問題を理解して支援計画を立て(仮説),介入の結果,予測した効果について検証して仮説を再吟味する,仮説検証の科学的手続きによる実践をめざします。またスーパーヴァイザー制度を見直し,スーパーヴィジョンの研修会を充実させていきます。
これまで認定カウンセラー会と学会支部を中心に被災者支援活動等をしてきましたが,一般社団法人として,さらに社会的貢献を拡充させることを課題としています。そして,カウンセリング理論や活動に関する研究を普及・充実させていきます。本学会50周年記念大会の熱気を今年の長野大会,来年の北海道大会へとつなげるための仕組みも必要となります。
理事長をしていて嬉しいことは,これからの目標に向って,認定カウンセラー会,学会支部会,各委員会および学会役員が智恵を出し合い協力し合って活発に働いていただいていることです。
日本カウンセリング学会は,次の発展の節目にきています。会員のみなさまと共に取り組んでいきましょう。