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理事長あいさつ


東京電機大学教授 山 口 正 二

 この度、日本カウンセリング学会の理事長に推挙・承認され、その任務の重さに耐え得るか大変危惧しております。しかし、同時に選出されました理事ならびに常任理事の諸先生方の顔ぶれを拝見いたしますと、これらの先生方に実質的な仕事を振れば、学会運営は円滑に運ぶだろうという見通しが立ち、肩の荷が軽くなった気がします(認知変容技法)。
 さて、われわれの学会は何処に向かえばよいのか、すなわち、5,600人余りを乗せた日本カウンセリング学会という大きな船(カウンセリング丸)を何処に向かって推進させるか、その船の舵取りをするのが理事長の任務であると考えております。しかし、船が進む方向は一方向とは限りません。また、複数の方向に舵を取れば船は進みません。複数の方向を大雑把に一つにまとめてポジティブな進路を決定しましょう。まず、学会の顔は理事長ではなく学術雑誌(学会誌)ですので、常にその学術雑誌の水準を維持または向上させる必要があります。日本には、心理学関連の学会が約40団体前後あると言われていますが、やはり伝統のある学会の学術雑誌の水準は高いと言われています。具体的な固有名詞を挙げることは控えますが、「○○○学研究」や「△△△学研究」の水準は高いと評価されています。しかし、伝統のある学術雑誌に対する批判も聞こえてきます。学問としての水準の高い論文を掲載しているのは評価できるが、その論文は大学院生がどこかの大学の研究ポストを得るために執筆されており、その論文がどのように社会に貢献しているのか、あるいは、現場に還元されるのかという点において弱いという批判が常に存在しています。我々の「カウンセリング研究」は学術の水準において、これらの学術雑誌の水準を目指しつつ、カウンセリングの実践や教育などにおいて有用となる論文を掲載することを目指したいと考えています。また、論文審査は公正であり、投稿者を育てるという温かい視点で行うよう心掛けます。会員の皆様方にはカウンセリング関連のオリジナリティの高い論文を投稿してくださることを期待しています。
 「カウンセリング丸」が進む第2の方向は、認定カウンセラーの資質・力量の向上を図り、認定カウンセラーの社会的認知度を高め、社会的貢献をする認定カウンセラー会を目指すという方向性です。また、心理学や臨床心理学関連の資格の国資格化が議論されており、我々の学会もこの国資格化問題の時流に乗り遅れることなく、カウンセラー資格の国資格化や学会連合資格の実現を目指すべきであると考えています。
 第3の方向性として、学会の国際化・国際交流の方向性の強化ということを考えています。第4の方向性、第5の方向性は、具体的なことになり経済的負担もかかりますが、学会のホームページの大幅な改訂です。第5の方向性としては、IT時代の先端を走るべく「編集・査読業務のIT化システムの導入」を考えています。
 第6の方向性としては、学会の会員一人ひとりが本学会に対してアイデンティティを持ち、「居場所感」を抱ける学会運営のあり方を考えています。その具体例として、有益な示唆を与えるようなシンポシウムを開催するとか、カウンセラーとしての力量が高まるような研修会を開催する、あるいは年次大会時のシンポジウムの充実化などが挙げられます。
 最後に、「カウンセリング丸」の舵取りを誤って船が座礁・沈没しないよう、会員の皆様方のご支援・ご鞭撻・ご助言のほど宜しくお願い申し上げます。


このHPに対するご意見その他については学会事務局にお問い合わせください。
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