新理事長挨拶

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新理事長あいさつ


東京福祉大学教授 田上 不二夫

 

 9年ぶりに理事長に就任することになりました。沢宮容子事務局長と共に,山口理事長のあとを引き継ぎ,会員のみなさまと共に学会を発展させていきたいと願っています。
 日本カウンセリング学会も創設50周年を迎えます。設立総会の時に,現在の学会のようすを想像することができたでしょうか。現状維持を考えているようでは,組織は衰退していきます。われわれは,50年後の創設100周年をめざしながら10年後の学会の姿を想定して進んでいきましょう。
(1)創設50周年記念大会の開催等
 日本カウンセリング学会は創設50周年の節目を迎え,来年2017年9月23日(土)24日(日)の両日に50周年記念大会が開催されます。筑波大学と跡見女子大学の共催で,前日の研修会を含め,魅力的な記念企画が計画されています。50年前の設立総会で,先人たちが集まった筑波大学東京キャンパス(当時,東京教育大学)も会場として使用する予定です。
 50周年企画の一部として,今年4月にはDr. Clara Hillのワークショップを開催しましたが,そのほかにも企画を考えます。会員のお知恵を貸してください。
(2)法人化の実現
 わが学会も法人化するときがきました。そのための準備を進めています。定款の作成や法人化したとき組織がどうなるのかなど,具体的に作業を進めています。50周年大会の総会で法人化することを決めて,学会組織の整備を進めていきたいと考えています。
(3)資格と研修の見直し
 認定カウンセラーが備える共通の能力として,標準カウンセリングを定めたいと思っています。その内容は,専門的カウンセリング関係に基づいて,クライエントをエンパワーして,メンタルヘルスとウェルネスを向上させ,クライエントが教育やキャリアの目標を達成できるように支援する援助プロセスを促進する能力です。これは数年前に学会に招待したアメリカ心理学会の会長と定義委員長が述べていた全米カウンセリング学会の定義です。定義では,対象が個人・家族・組織となっていますが,標準カウンセリングでは個人を対象とします。これとは別に,集団カウンセリングや各種カウンセリングとの併存を考えます。
 標準カウンセリングの研修を核にして,各人がさらに各種カウンセリングの能力を拡大できるように研修内容の充実をはかりたいと思います。
 わが学会は教育,産業,看護,福祉など,仕事のなかでカウンセリングを活用している会員が多くいます。その実践内容を調査して学会にきちんと位置づけたいと思っています。実践に必要な能力を向上させる研修も行うようにしたい。また教育,経営・経済,看護,福祉など各領域の大学院のカリキュラムに授業として組んでもらえるように工夫したい。
 現在の認定カウンセラー資格に関する大学院のプログラムは単位数が少ないのではという意見もありますが,カウンセリングの専門能力だけではなく各領域の専門職としての知識・能力と合わせての資格と考えられています。現在,一般の人も規定の研修を受ければ認定カウンセラーの資格試験を受けることができますが,大学院での専門の学習に代わるものとして社会人としての経験が必要と思われます。
 会員のみなさまと力を合わせて,日本カウンセリング学会を発展させましょう。

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